ぎふ花と緑

サンコフ

観葉植物
所隆明さん

日常に溶け込む緑色「観葉植物」

①育てやすい小さな緑がずらり

 心身のリラックス効果があるとされる、緑色。中でも木々や草花など、緑豊かな自然の景色に癒やされるという人は、たくさんいるのではないでしょうか。

 鮮やかな緑、吸い込まれそうな深い緑。サンコフ(本巣市)のビニールハウスの中には、さまざまな緑をもつ観葉植物がずらりと並びます。
 室内に飾るミニサイズの観葉植物を中心に、キングバンブー、ガジュマル、ヤシ、パキラ、ゴムの木、コーヒーの木など、年間で約20種類を育てています。

 「観葉植物は、さりげなく日常に溶け込んでくれます。室内でも十分に育ち、忘れたころに水をあげるくらいで大丈夫。初めて暮らしに植物を取り入れる人にもおすすめですよ」。
 話してくれたのは、サンコフ取締役で立ち上げメンバーの1人、所隆明さんです。

②たどり着いた人と機械のいいとこ取り

 サンコフは岐阜県の花生産が特に盛んだった1995年、所さんを含む3人でスタート。当時はベゴニアやセントポーリアなどの鉢花を中心に栽培していました。園芸先進国オランダに学んで最先端の機械やシステムを導入しました。最盛期の出荷数は年間100万鉢にものぼったといいます。

 機械化を進める中でも、毎日1つ1つの植物と五感で向き合うことは変わりません。30年近く経った今では、「機械より自分でやった方が早いなと思うことも多いですね」と笑顔をみせます。
 経験から得た感覚は、機械や数値では表せないもの。現在は必要に応じて機械と人の手とを使い分け、より健康で草姿の良い植物を育てることができているといいます。

③季節に合わせて自在にアレンジ

 10年ほど前からは、観葉植物に力を注ぐサンコフ。育てているのは、片手で収まるほどの6~9センチの小さな鉢。テーブルやベッド脇など、どこにでも置けるサイズ感です。

 「植物がひとつ置いてあるだけで、気分が変わることもあります。『ちょっといいかも』と思ったら、気軽に始めてみてほしいですね。たまには明るい色の花を添えてみるなど、自分でアレンジするのも楽しいです。そうした文化がもっともっと根付いてくれたら」。

 サンコフでは、観葉植物を花などと組み合わせてかごに詰め、季節や用途に合わせておしゃれに整えたアレンジ商品も販売しています。

 所さんが慣れた手つきでリボンや入れ物をささっと組み合わせると、あっというまに植物たちのドレスアップが完了。母の日やハロウィーン、クリスマス、バレンタイン。家の飾りにも大切な人への贈り物にもぴったりです。近年人気の苔玉もあります。

 「植物の特徴や性質が事細かに分かるからこそできる、生産者ならではのものを作り、お届けしたいと思っています。でも、この道を突き詰めるのではなく、軸足はあくまで生産者。“泥くささ”は残していきたいですね」と笑顔で話しました。

サンコフ
http://www.suncof.co.jp/
本巣市上真桑445
TEL. 058-324-1811

FOLLOW US