ぎふ花と緑

ササキガーデン

ササキガーデン
佐々木裕さん

あなたに小さな花束のプレゼント「カランコエ」

➀自然と惹かれていたカランコエ栽培

各務原市にあるササキガーデンでは、8棟の温室、計1500坪で鉢花「カランコエ」などを栽培しています。品種は主にシングルと八重の2品種。それぞれ、赤と黄、ピンクにオレンジ、紫の計5色を育て、年間を通して約10万鉢を全国へ出荷します。

 「親が取り組む栽培の現場を見て、中学生くらいから自分も将来は花農家をやろうかなと思っていました。」 ササキガーデンで栽培に取り組むのは佐々木裕さん。大学卒業後、2年間の研修を経たのちに、父が45年前に始めた花き栽培の現場に。 子供の頃から父が育て、慣れ親しんでいたカランコエに自然と惹かれていたといいます。

➁花持ちもよく管理も比較的簡単に

肉厚の葉や、まるで花束のように小さな花が集まって咲く姿が特徴的なカランコエ。特に、小さな花が咲く様子は、花言葉に「たくさんの小さな思い出」と付いているほど。その姿から繊細な管理が必要かと思うかもしれませんが、花が咲いたカランコエの管理は比較的簡単なうえ、虫や病気にも強く、育てやすい鉢花の一つです。

置き場所は玄関や窓際など、室内であれば基本的にはどこでも大丈夫なうえ、水やりは土が乾いたタイミングのみの1週間に1回ほど。寒さに耐えることができない冬を除き、日陰になる場所であったら外でも大丈夫だと佐々木さんはいいます。花持ちが良い点も特徴の一つで、約2カ月間花を楽しむことができます。

そんな特徴を持つ鉢花「カランコエ」は、卒業式や発表会といったイベントの会場装飾や、母の日のプレゼントにも。色鮮やかで小さな花々が、かけがえのない思い出に彩りを添えます。

③品種選びにこだわり

「自分の好きな色や形のカランコエを手に取ってもらえたら」。 そう話す佐々木さんは、栽培を行う中で品種選びにこだわります。サイズが大きくなりすぎてしまう品種を除いたりするなど、種苗メーカーからのサンプルなどを参考に、数ある品種の中からササキガーデンに合ったものを選び栽培。夏は室温が35度を優に超え、空調やミストなどで温度の管理を行っているという温室内には、佐々木さんが選定し丁寧に育てたいくつかの品種が花畑のように並びます。

「これからの目標を「栽培面積を維持しながら、新しい品種を導入し、生産を一年間安定させることができたら」とする佐々木さん。その視線の先には、色鮮やかに広がるカランコエと、これからの未来が映し出されていました。

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