ぎふ花と緑

花き生産者(下呂市)

ヒマワリ
今井学さん

心も明るく、晴れやかに「ヒマワリ」

自然豊かな下呂小坂

 下呂市の北部に位置する「小坂(おさか)」地域は、数多くの滝がみられることで有名です。国道41号線を外れて小坂方面へ。あたたかい雰囲気の温泉郷を進むと、緑いっぱいの山々や、底まで透き通る水が流れる川が目に飛び込んできます。

 6月、今井さんが育てていたのは、鮮やかな黄色が映えるヒマワリ。サンリッチオレンジという品種で、直径10~12㎝ほどの小ぶりなサイズが、花束を作るにも、家に飾るにもちょうど良いと人気です。

 収穫は5月下旬から7月上旬。需要の高い「父の日」の時期に出荷の最盛期を迎え、JAを通じて、岐阜や大阪などの市場へ運ばれます。

自然と技術が育む品質

 地域の産直売場で販売することもあり、お客さんからは「日持ちがする」と評判。これも気候の良さと、生産技術のたまものです。

 ほ場の標高は700mほど。朝晩が涼しく、寒暖差のある気候は、色の濃淡がはっきりした良い花が育ちます。

 とはいえ、最近は気候変動で夏場の気温がどんどん上昇。以前にはなかった高温障害などが起きることもあるといいます。
 今井さんのハウスでも、扇風機を回したり、遮光資材を取り入れたりして、高い品質を保つため、日々工夫を凝らしています。

季節の訪れ、飾って感じて

 「育てていくうちに、良いものができて、みんなから喜ばれるとやっぱりうれしい」。
 気候に合わせて工夫を重ね、生育をコントロールしていく花き栽培。色や形、大きさなど、より良い花に育てるためには、毎日、丁寧な世話が欠かせません。

 「花は季節の訪れを感じさせてくれるもの。それぞれの家に、ちょっとずつでも飾ってもらえたらありがたいね」。
 季節のめぐりがもたらす自然の色彩。家の中にそっと飾れば、気持ちも少し、晴れやかになるかもしれません。

下呂市小坂町大洞

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