ぎふ花と緑

タカハシ技研(本巣市)

ガーベラ/
高橋明利さん

愛情いっぱい紡がれて「ガーベラ」

岐阜県唯一のガーベラ切り花農家

 太陽の光をいっぱいに浴びる本巣市のハウスの中ですくすくと育つのは、色とりどりのガーベラ。タカハシ技研は岐阜県内唯一のガーベラの切り花農家で、常時約2万株を栽培しています。

 色は赤、ピンク、白、黄色、オレンジなどさまざま。よく見ると濃淡が違ったり、花びらの中央と渕の色が異なる複色だったり。咲き方や花びらにも違いがあり、およそ35品種を栽培しています。

 最盛期は4月で、多いときは2万本も収穫するとのこと。パートさんたちと力を合わせ、品質の良いガーベラを全国の市場へと出荷しています。

長年の努力で積み重ねた高い技術

 タカハシ技研の高橋明利さんは、花づくり歴実に50年。長年にわたり技術の向上に努め、「やっと“らしい”もんが取れだしたかな」と振り返ります。

 培われた技術を求めて、日本中に散らばる花づくりの仲間たちが、高橋さんに生産のコツを聞いてくるそうです。それでも、やはり大事なのは長年の経験。「ヘソを曲げるとね、花を立ててこないんですよ。だから花の顔を見て判断して、肥料の濃さや水の回数なんかを調整してあげる。生き物だからね」と高橋さん。

 また、ともに働く仲間のため、効率的な生産方法も試行錯誤。これまでに病気防除のための燻蒸器や、花を保護するカバーの取り付け機などを独自開発しており、特許も6件獲得しました。

癒やされながら紡いだ50年

 50年も続いているのは「自分自身が癒されながら仕事ができる。未だにやめたくない」から。
 「若い人も、この道に入ったらとりこになるやろね。当然大変さもあるけど、それを通り越していくんじゃないかな」と話す高橋さんは、岐阜県立国際園芸アカデミー(可児市)に通う学生の研修を受け入れ、次世代の育成にも貢献しています。

 花を家に飾るときには、生産者が注ぐ花への愛情と、花が与えてくれる癒やしとパワーを、感じてみては。

タカハシ技研
(本社)岐阜市則武102

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